僕が好きだった彼女は砂浜で交尾されていた(単話)
「この村には、娯楽なんて何もない。あるのは太陽と、潮の香りと、――『交尾』だけだ」 地図から忘れ去られた閉鎖的な漁村。そこでは、夏休みを持て余した18歳の男女が、呼吸をするように、汗をかくように、互いの肉体を繋ぎ合わせる「遊び」が日常だった。 村の裏浜――通称ヌーディストビーチ。 そこは、豊穣を祈り大地に「種」を撒くという古き因習が息づく、本能の開放区。クラスメイトたちが白昼堂々、砂まみれで絡み合う光景を、都会への脱出を夢見る「僕」は嫌悪の目で見つめていた。 だが、そんな「僕」の倫理観は、ある一人の少女の登場によって無残に砕け散る。 「……あ、美咲」 岩陰から目撃したのは、僕が密かに想いを寄せ